小学校低学年の頃。
布団に入り眠りに就く時が一番怖かった。

経験したことないはずなのに
瞳を閉じると、間もなく嫌な轟音が聞こえ
そして無数の爆撃機がやってくる景色が映し出される。

赤黒い不気味な空。
腹を重くした烏のようなシルエット。

このまま、“また”死んでしまうのか。
そう怯えながら、毎晩、布団を頭まで被り眠っていた。

僕が見ていたのは一体どの国で、いつの時代の景色だったのか。
記憶は鮮明に残っている。

当時、僕の曽祖父は広島に遠征していたらしい。

1945年8月6日

その日を迎える前に現地から帰還することができたと聞いた。

今こうして生をうけている幸せを

75年目という節目に

合掌

広島-HIROSHIMA-

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